[コラム] 無残な勘違い

この記事の所要時間: 148

僕は英語が得意ではない(大学受験もフランス語だったし)んで、他人の英語にケチをつける資格はない。僕自身ブロークン・イングリッシュしか喋れないのだから、何が正しい英語かなんて評論しても詮無い話。肝心なのは意思を伝えられることだと思っている。
 
でもSNSやブログを見渡していると、奇妙な英文を見かけることがある。書き手の日本人がわざわざ英語を使うからには伝えるべき相手がいる筈だけど、表現や構文が日本語の直訳を並べただけだったり、代名詞がどの主語を参照しているのか分かりにくかったり、英語では一般名詞や広い意味に取れるものを、日本人が決めつけたカタカナ語と同義で使っていたりするから、肝心のネイティブが読んでも理解して貰えないんじゃないかと危惧してしまう。それに、婉曲表現が乏しく断定形が頻発するから、そんなに言い切って大丈夫かと他人事ながら心配になる。
 
そしてひどいのになると、その妙ちきりんな英文をグーグル翻訳にかけて日本語にすると実にキレイだったりする。つまりは自分で英語を考えずに翻訳サイトをコピペしているだけに思えるのだ。コピペでも通じれば良いと思うけど、露骨な直訳表現の乱発や、あからさまな手抜きをもって「オレは英語できるぜ凄いだろ」と威張ってみせることが目的なのだとしたら、それは何とも無惨な勘違いというものだろう。
 
英語に限らず、外国語は使いこなせれば便利には違いないし、使いこなす人が格好良く見えることもあるだろう。でも、外国語が自分を格好良く見せるためのアクセサリになってしまっては本末転倒だし、相手の理解を得る為の努力や工夫もなしに、対話が成り立つ筈もない。
 
してみると、自分は格好いい(かわいい)つもりでも、異性と縁遠くなってしまう人が世の中に少なからずいるのは、ルックスや経済的な理由よりも、もっと根本的なコミュニケーションの不全を、当人たちが自覚していないところにあるのかも知れない。

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n-mizuno
1976年東京生まれ。小学校から12年間男子校で過ごした後、ほぼ女子校状態の大学に進学。就職してからは、アフリカ、ロシア、モンゴル、東南アジアを駆けずり回って海外営業にいそしむ。自称・日仏英伊クアッドリンガル。

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1976年東京生まれ。小学校から12年間男子校で過ごした後、ほぼ女子校状態の大学に進学。就職してからは、アフリカ、ロシア、モンゴル、東南アジアを駆けずり回って海外営業にいそしむ。自称・日仏英伊クアッドリンガル。

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