就活概論 (5) OB訪問その3

この記事の所要時間: 414

まだまだ続きます。
 

人脈って?

唐突だけど、人脈ってなんだろう? この言葉は近年物凄く安売りされている気がする。
OB訪問して名刺貰った先輩は、貴方の人脈って言えます? 憧れの企業で実際に働く人と会った時点でもう、自分もその仲間に入ったかのような錯覚は間々あることかも知れない。でも、相手は貴方を仲間だと思ってくれているだろうか? 就活はカノジョゲットと同じ、という話を以前述べたけど、一度会っただけ、言葉を交わしただけで恋人気取りをしている人がいたら、それは相当にサムいしアブないと思う。
 
答えを急ぐと、本来の意味での人脈というのは、お互いにとって相手が自分の力になると認めて初めて交流が生まれる(脈ができる)のであって、自分が相手に提供できるものなり魅力がなければ、知り合った相手を人脈と呼ぶには程遠いと思う。とはいえ、学生の人が、社会人として何年も経験や実績を重ねている人と同等にギブ・アンド・テイクの関係が急に出来るかといえば一般的には難しいんじゃないかと思う。
ならば、自分なりの脈、すなわち交流の機会を見つけてゆけば良いのだと俺は思っている。教えを請うたりアドバイスを貰うことは別に恥ずかしいことではないんだし、今の御時世は直接会わなくてもメールでやりとりができるんだから。OBが忙しい人でなかなか返事をくれないとか、そもそも対応してくれないケースもあるにはあるだろうけど、それは文字通り脈がなかったというだけのこと。別のOBにあたるほかないでしょう。
 

質問のしかた

で、質問をしたり相談に乗ってもらうにしても、相手が答えられない、答えようのない問いかけをしても詮ないし相手を困らせてはいけないと思う。例えば、
「ボク、内定取れるでしょうか」
「ワタシ、エントリーシートが旨く書けなくて」
といった、論点がハッキリしない物言い。
漠然とした不安に襲われていることは重々分かるけど、その漠然を丸投げされてもOBは困らないだろうか(俺はいつも困り果ててる)。
 
「ボク、内定取れるでしょうか」っていうのはかなり凄い質問。何が凄いって、カノジョにしたい相手の趣味もセンスも知ろうとせずに、また自分がどういう男なのかも知らせようとせずに「ボク、キミのカレシになれるでしょうか」と現れて、それでカノジョってゲットできるものか?
「エントリーシートが旨く書けない」というのもいささか困った言い方で、自分がどういう意思や目標があって、どういう社会人になりたくて、何をしたくてその会社に入りたいのかが伝わらない、分からないのに悩んだ顔をされても、アドバイスのしようがないんだ。
 
相手に答えてもらえる質問を投げかける(質問の論点を絞り込んで、自分の知りたいことを整理しておく)のもコミュニケーション・スキルのひとつじゃないだろうか。
自分が訳分からないから人にも訳分からない対応をしてしまうというのは、あまり賢いとはいえまい。
 

自分の頭で考える

大学のキャンパスで火の手が上がっているのを見て「火事だー」という声が上がったとする。どうしたら良いか分からないから同じように自分も「火事だー」と声を上げた。
周囲の人に危険を回避してもらうという意味では意味があるかも知れないけど、火事を鎮めるという本質について考えた行動とは言いがたい。
消火器や水を持ってくる、避難経路を確認する、警備員さんに通報する、等々、やること、やるべきことは、ちょっと考えてみればいくらでもあるはず。
「火事だー」を「自己分析しなきゃー」「企業研究やんなきゃー」「OB訪問しなくちゃー」「エントリーシート仕上げなきゃー」に置き換えてみると、いろいろと思い当たる節が出てはこないだろうか。
 
果たして貴方は、就活という難題を自分の頭で考えているだろうか。
 
内定を取りたい、入社したいというのが就活生たちの最終目標であることは論を俟たないけど、それを決められるのはOBではなく会社の偉い人たち。
OBが言えることがあるとすれば、
・ どういう人と一緒に働きたいか
・ 一緒に働く人にどういう能力が備わっていたら嬉しいか
ということくらいではなかろうか。そして、OBにエントリーシートの書き方を訊ねるならば
「自分のこの文書を読んで、貴社で一緒に働きたいという気持ちが伝わるでしょうか。伝わらないとしたら、どんな点が足りないでしょうか」
と聞けば、相手も答えやすいんじゃないだろうか。
 
モテる男はマメだと俗にいうけど、質問ひとつにも自分なりの工夫というものはやはり必要だと思う。
OB訪問で貴方がいろんな質問をしてみても、いまひとつ違和感を拭えなかったとしたならば、相手もまた違和感を覚えているかも知れない、自分が答えにくい質問を繰り出しているかもしれない、という点に注意する必要があるような気がするし、お互いのことをキチンと理解する為の心がけを持っていないと、人脈と呼べるだけの人間関係を築くのは難しいと思う。
 
(つづく)
 
 
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shibuyade
英語ができないのに外資ではたらくことになったガジェット好きサラリーマン。都内在住。2014年より「渋谷ではたらく外資系社員のBlog」を開設。尊敬する人:チェザーレ・フィオリオ

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